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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


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平成23年度 秋期 応用情報技術者試験問題と解説

問20

三つの資源X~Zを占有して処理を行う四つのプロセスA~Dがある。各プロセスは処理の進行に伴い、表中の数値の順に資源を占有し、実行終了時に三つの資源を一括して解放する。プロセスAとデッドロックを起こす可能性があるプロセスはどれか。

 ┌────┬───────────┐
 │    │  資源の占有順序  │
 │プロセス├───┬───┬───┤
 │    │資源X│資源Y│資源Z│
 ├────┼───┼───┼───┤
 │  A  │ 1 │ 2 │ 3 │
 ├────┼───┼───┼───┤
 │  B  │ 1 │ 2 │ 3 │
 ├────┼───┼───┼───┤
 │  C  │ 2 │ 3 │ 1 │
 ├────┼───┼───┼───┤
 │  D  │ 3 │ 2 │ 1 │
 └────┴───┴───┴───┘

ア B、C、D

イ C、D

ウ Cだけ

エ Dだけ


正解


解説

実行終了時に三つの資源を一括して解放するため、以下の場合にデッドロックが発生する。

■プロセスAとCの場合
①Aが資源Xを占有する。
②Cが資源Zを占有する。
③Aが資源Yを占有する。
④Cが資源Zを占有したまま資源Xの解放待ち
 同時にAが資源X・Yを占有したまま、資源Zの解放待ち

■プロセスAとDの場合
①Aが資源Xを占有する。
②Dが資源Zを占有する。
③Aが資源Yを占有する。
④Dが資源Zを占有したまま資源Yの解放待ち
 同時にAが資源X・Yを占有したまま資源Zの解放待ち

なおプロセスAとBは
①Aが資源Xを占有する。
②Bが資源Xの解放待ち。
③Aが資源Yを占有する。
④Aが資源Zを占有する。
⑤Aの実行終了。資源をすべて解放。
⑥Bが資源Xを占有する。
⑦Bが資源Yを占有する。
⑧Bが資源Zを占有する。
⑨Bの実行終了。資源をすべて解放。
となり、デッドロックは発生しない。

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