本文へスキップ

技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


Since 2016.4.19

平成27年度 技術士第二次試験問題【必須科目】

Ⅰ-15

次のうち、DBMS (Database Management System) のトランザクションに関する説明として最も適切なものはどれか。

① トランザクションの実行中にソフトウェア障害が発生すると、データベースの一貫性が失われてしまい回復できない。

② トランザクションの開始は製品によって異なり、必ずしも BEGIN により始められるわけではない。

③ トランザクションの COMMIT により、全てのデータ操作が取り消される。

④ トランザクションを ROLLBACK すると、その時点までのデータ操作が部分的にデータベースに反映され、一貫性が保たれる。

⑤ トランザクションを複数同時に実行する場合、データベースの一貫性を保つようにする手段はない。


正解


解説

トランザクション処理においてはACID特性が求められる。
Atomicity (原子性):トランザクション処理が「全て実行される」か「一つも実行されないか」のどちらかになることを保証する。

Consistency (一貫性):トランザクションの前後で、データに矛盾が無く整合性が保たれることを保証する。

Isolation (独立性):同時に処理されている他のトランザクションに影響を受けず、また、他の処理に影響を与えないことを保証する。

Durability (永続性):トランザクションが完了したらデータベースに記録され、結果が失われることが無いことを保証する。

① 原子性に反するので間違い。

② 正しい。JDBC (Java DataBase Connectivity) などのように、トランザクションの開始指示を必要としない製品がある。

③ トランザクションの COMMIT により、全てのデータ操作が実行される。

④ トランザクションの ROLLBACK により、全てのデータ操作が取り消される。

⑤ 複数同時に実行する場合、独立性により一貫性が保たれる。

Ⅰ-14 目次 Ⅰ-16